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お客さんの心のすぐそばにある古着屋『無人古着屋m.cuore 別府店』【SALLiA’s リトリート第25回】
東京に住んでいた時、私はたまに趣味として「古着屋巡り」をしていた。世界に一つ、私だけの掘り出し物に出会うのが嬉しくて、楽しくて、”オシャレをする”以上の付加価値を与えてくれるような気がしていたのだ。
大分に拠点を移してからも、自分好みのお洋服たちとである古着屋との出逢いを探し求めていた。そんな中、2022年10月に別府市亀川にオープンしたのが『無人古着屋m.cuore 別府店』である。
亀川に古着屋!?しかも無人!?という驚きもありながら、お店のインスタグラムを見てみると、古着を愛するこだわりを感じさせるラインナップの洋服たちが並んでいた。
子どもの頃から、アパレルに携わる両親の影響もあり、オシャレや洋服が好きだったと言うオーナーのRYUJIさん。無人の古着屋にした理由はなんだったのか?
「コロナ禍で、無人の餃子店など無人によるお店の可能性が広がっていた時期に、元々夢だった古着屋をやってみたいと一歩を踏み出しました。実際に東京の高円寺にある無人の古着屋さんで、ノウハウを真似て、オープンに漕ぎ着けました」(RYUJIさん)
自分が好きになれる、一枚の洋服を。
古着の仕入れは、県外やリサイクルショップに足を運び、一着一着行っているという。
「ノーブランドでも布地が良かったり、形が可愛かったり、何か一つキラッと光るものがあるお洋服を選んでいます。お店に並んでいる服が、着る人のポテンシャルや魅力を引き出す洋服であって欲しいなと思っていますね」(RYUJIさん)
古着といえば、私自身もそうだったが、おしゃれを拗らせたような上級者が身につけるアイテムというイメージもあり、気軽に手を出しづらいという人も多いようで、そんな古着のライトユーザーが気軽に来れるお店にしたいという思いもあり、無人にしたのだという。
「店員がいない分、ゆっくり気を遣わず洋服と向き合えるというお声をよくいただきます。また古着屋デビューとして当店を選んでいただく方もいらっしゃいますね。特に16歳~26歳などの年齢層のお客様がご利用くださっています」(RYUJIさん)
無人である分、インスタグラムのDMや店舗入り口に置いてあるホワイトボードに、気兼ねないお客様からのメッセージが届くという。
「顔を合わせないコミュニケーションである分、こんな洋服を置いて欲しいという要望や、お店自体への要望や改善点なども、素直にいただけるので、お店を運営する上でも、改善のチャンスを与えていただいているというメリットを感じています。お客様と一緒に、お店作りをさせていただいている感覚ですね」
(RYUJIさん)
歴史を感じさせる古民家の中に広がる、選び抜かれた古着たち。歴史を重ねてきたヴィンテージ感のある建物と古着という、全ての要素が見事にマッチし、独特の空間を作り出しているのも古着屋としての個性になっているだろう。
料金はPayPayと、現金払いに対応。試着室も完備しており、自分に似合う洋服と出会うための条件はしっかりと揃っている。
また亀川という場所に生まれた古着屋という点で、地域の人たちからも喜ぶ声が上がっており、地域にも愛される古着屋でもあるが、10月22日には、オープン1周年記念イベントで、フリマやサンドイッチの販売、ゲストDJ、ぬいぐるみ制作など子どもも参加できるワークショップなど様々な催しを行ったという。
そして今月11月には、大分市に新店舗をオープンする予定だ。
「フランチャイズ展開を目指しており、東京や県外で、店舗をオープンし、古着の良さや、選ぶ楽しさを幅広く知っていただけるきっかけを作れたらと思っています」(RYUJIさん)
ひたむきな瞳で語ってくれたRYUJIさんの憧れは、70歳を迎えてもオシャレを楽しんでいる父なのだそうだ。
オシャレはまさに、生きるための活力の一つになり得る。年を重ねても、常に今の自分を見つめ、表現する喜びが、洋服を選び、着飾る喜びに集約しているだろう。
取材後に、一目惚れしてしまった、コーデュロイのシャツを買ってしまった。こういう思いもよらない出会いがあるから、古着との出逢いをつい求めたくなってしまう。
ぜひ、『無人古着屋m.cuore 別府店』で運命の一着と出逢ってほしい。
取材・文=SALLiA
営業時間:12:00〜19:00
定休日:不定
駐車場:2台(ビルの隣の専用駐車場)
HP:https://www.instagram.com/mcuore.beppu/
大分県/別府市/別府/ファッション/古着/無人販売/別府市亀川
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