大分のおいしいネタ、抽出しました。

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大分に猫と触れ合える猫カフェではなく、保護猫を鑑賞できるカフェがあると耳にしたのは1年ほど前のことだった。

鑑賞型?保護猫?とカフェ?それぞれの要素が、なかなか一つの形として頭の中で結びつかなかったが、とにかく”今までにない新しいカフェの形”であることは、すぐ理解できた。

猫の殺処分数は、犬の約5倍と言われ、深刻な問題となって久しい野良猫の問題。『かぎのしっぽ』はカフェでありながら、保護猫施設でもあるが、その目的は「猫も人も幸せにするご縁結び」だという。

元々、障がい者の就労支援を行なっていたオーナーの首藤さん。
グループホームの利用者さんがある日、一匹の野良猫を拾ってきたところから『かぎのしっぽ』の物語は始まった。

最初に保護した猫が、幸運を運んでくれる特別なネコの“しるし”といわれる「カギの形をしたしっぽ」だったことが、お店の名前の由来である。

 

「猫と障がい者、そして一般の方の三者三様のWinが作れるような場所を作りたいと思ったのが最初のきっかけでした。障がい者の方の出口支援に繋がる働く場所、猫が安心して暮らせる場所、そして一般の方が癒される場所という三位一体の場所をやりたいと考えた時に、一気にビジョンが見え、イメージが広がりました」(首藤さん)

しかしコンセプトがいくらしっかりしていても、肝心のカフェの内容が偽物では話にならない。そう考えた首藤さんは、本物を提供したいと素材も厳選し、常にスタッフたちと意見交換をし、カフェメニューを決定していったそうだ。

「最初は、スタッフみんなの好きな食べ物はなに?というところから始まり、何度も試食会を重ねてメニューを作って行きました。今でもお客様の食べ残しの具合など、可視化できる部分をデータ化したり、お客様の率直な感想をもとに、ブラッシュアップしています。また食材の仕入れ先を公表することで、私たちも素材を使わせていただいているという緊張感にも繋がりますし、『かぎのしっぽ』に関わってくださる全ての方にとって、いろいろな喜びを分かちあえる場所にしたいと思っています」(首藤さん)

人気メニューの一つであるナポリタン

フードロスを防ぐために生まれたシフォンケーキ

本物を追求したいという想いは、お客様のためにこだわってくれているという”信頼度”にも繋がるだろう。

店内には保護猫たちのプロフィールを記したカードや、「ニャンきぼ通信」というニュースレターなど、愛を感じさせる温かな展示や仕掛けがたくさんある。

これらはすべて、『かぎのしっぽ』で働く障がい者の方達が制作したもので、壁にかかったおしゃれな絵も全部そうだという。

そしてガラスの向こうにいる保護猫たちも、そういった意味ではこのお店の立派なキャストといえる。

「一番人気の席は、やっぱり猫ちゃんたちが間近に見えるカウンターの席で、そこからすぐに埋まっていきます。猫ちゃんがお客さんの目の前を走ったりするときゃー!と歓声が上がったり、もうまるでアイドルのようです」(首藤さんの奥様)

「『かぎのしっぽ』に来てくださるお客様は、僕たちにとって皆さん”里親候補”なんです。もちろん、カフェを楽しみに来た、食事だけをしにきたという方もいますが、僕たちの役割は、縁あって保護した猫と人間の縁を結ぶこと。そして一匹でも多くの猫を保護するという啓発が目的なんです」(首藤さん)

「命に寄り添える生き方」を、目指せるものなら目指したいと思う。だが、それを実現するのはなかなか難しい。自分の喜びと、誰かの喜びが結びつくことがきっと理想的だが、それを形にするのは至難の業だ。だが『かぎのしっぽ』はそれを実現できる場所でもあるのだ。

デリバリーメニューでも人気のキーマカレー

雑貨なども全て手作り

私がお店にいたほんの僅かな時間でも、店員さんとお客さんがどこか家族のような温度感を持ち、互いに言葉を交わしている瞬間をいくつか見た。猫という命を中心にすることで、人と人の心も近づくのが早くなるのかもしれない。

「にゃんむすび」という譲渡会を毎月第1・3・5水曜日に開催しており、今まで譲渡に至った猫は23年4月17日現在で32匹だという。

「改めて動物が持つ力というのはすごいなと感じます。長年引きこもり、どんな働く場所でもダメだった方が、ここだったら働きたい、働けると生き生きしながら猫の世話をし、就労に繋がった例もあります。また猫の雑貨を取り扱い始めたら、雑貨だけを買いに来る方がいたり、ただひたすら猫に会いにくるだけの方がいたり…。『かぎのしっぽ』に足を運びたいと思ってもらえるための、理由をいかに作っていけるか。これからも皆さんが幸せになるための場所づくりを、追求して行きたいと思います」(首藤さん)

猫、障がい者、カフェにくる客の全てが「役割を見つける場所」。それがまさに『かぎのしっぽ』という居場所だと私は思う。

7月10日で2周年を迎える『かぎのしっぽ』。7月14日〜31日までは2周年祭も開催されるという。あなたにも幸運と運命の出会いが、待っているかもしれない。

取材・文=SALLiA

 

かぎのしっぽ
住所:大分市希望が丘1-1045-21
電話:097-579-6234
営業時間: 10:30~17:00(LOフード16:00、ドリンク16:30)
定休日:火・水曜 ※祝日のぞく
駐車場:14台
HP:https://kagino-sippo.com
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