大分のおいしいネタ、抽出しました。

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上京して真っ先に行ったイベントが、東京ゲームショウであるほどゲームも好きな私にとって、大分にもとうとうeスポーツのお店ができた!と感激と共に、正直驚いた。

eスポーツは「エレクトロニック・スポーツ」で、ゲームを用いて行う対戦を競技として捉える際の名称で、2018年には、国際オリンピック委員会である「IOC」と、国際スポーツ連盟機構「GAISF」が、eスポーツとオリンピックの将来を話し合うeスポーツフォーラムを開催するなど、国際的に支持されているスポーツである。
ゲームといえば、「子どものするもの」「あまり良い影響を及ぼさない」というイメージも根強く、陰日向の存在として扱われてきた側面を持つ。

だからこそ、ゲームやeスポーツの奥深さと文化を、この大分という土地で広めたいという熱い想いを持っているのが、オーナーの川野さんである。

「ゲームといえば、家に籠って一人で行うというイメージが強いかもしれませんが、ここには人との繋がりやコミュニティを求めて、さまざまな世代の方が訪れます。放課後に誰かの家に集まって、ゲームをしているかのように、ゲームというきっかけを元に、打ち解ける。そんな家や会社とは違うサードスペースとしてのニーズも大きいです」
平日は、20〜30代後半の仕事帰りの方々が中心で、土日は小中高の学生が多く、中には親子で訪れる方もいるという。意外にも、年配の方が『実はぷよぷよをやってみたかった』と来たこともあるそうで、今まで手を出したくても出せなかった方が気軽にゲームに触れられる場としても機能している。

そしてゲームは単なる娯楽ではなく、時には簡単に人の心をオープンにするコミュニケーションツールとしての役割もある。

「人と話すのが苦手だというお子さんが来て、スタッフが交流するうちに、他の同年代のお子さんと繋げてみたら、好きなゲームの話題をきっかけに仲良くなり、たくさん話してくれるようになりました」

同じものを好きだという安心感は、急速に心を開き合う一助となるだろう。私も同じゲームが好きだとわかると、急に10年来の友達のような、同志のような気持ちになって、どんどん話してしまった経験がある。

さらに『アシド/WASD』主催の、3月11日に行われた「鉄拳」という人気格闘技ゲームの大会では、なんと募集した人数の2倍以上の申し込みが殺到し、応募者の中には県外の方も多くいたというから驚きだ。

「eスポーツと観光、宿泊など絡めることで、新規層の開拓や、大分に来た際の選択肢が増えると考えています。特に大会という共通の目標があることで、情報交換したり、心もぐっと近づきやすい。コロナ禍を経て、リアルで集まれる場所の有り難さや、同じ瞬間をともにしながら熱くなれる喜びは、一般的なスポーツから得られるものと同じです」

また4月からは、新たな試みとして『ゲームで学ぶデジタル教育』に力を入れるそうで、ゲームから得られる「プログラミング的思考」や「ロジカルな考え方」を伸ばすのにも、一役買いそうだ。

ゲームは一度に多数の情報を処理しながら、効率よく最適ルートを導くスキルが求められる。そのスキルを得る家庭では当然、合理的かつロジカルな思考が身についていく。

それをゲームという娯楽の側面を持つフィルターを通すことで、子どもたちがそのスキルを必然的に得ることができるのだ。学校で必須化となっているプログラミング学習だが、ゲームというクリエティブな要素がそこに加わることで、可能性は一気に広がるだろう。

「人と繋がる楽しさ」というアナログ的な良さと、最先端のゲームという技術から得られるスキルが合わさった、まさにハイブリッド型体験施設が『アシド/WASD』なのだ。

取材・文=SALLiA

アシド / WASD
住所:大分市高砂町2-50 OASISひろば21 1階
電話:097-529-7710
営業時間: 平日:15:00~22:00(20:00最終入店)/土・日曜、祝日:10:00~22:00(18:00最終入店) ※16歳未満(中学生以下)の利用は~20:00
定休日:不定
駐車場:なし(有料P利用)
HP:https://wasd-esports.jp
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大分県/大分市/eスポーツ/体験/ゲーム/プログラミング/連載/大分カフェ

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