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【SALLiA’s リトリート第48回】郷土の味を愛と共に頬張る居場所『豊後郷土愛酒場 鶏王』
以前、この「SALLiA’s リトリート」で、23年2月に取り上げた『12-twelve-』というお店が、2025年7月12日にリニューアルオープンしたのが、この『豊後郷土愛酒場 鶏王』だ。
元々は、スポーツ&カフェミュージックと大分の食という要素をかけ合わせたコンセプトのお店だったが、その名の通り郷土愛をベースにした”大衆居酒屋”として、この度生まれ変わった。
引き続き、オーナーと経営を務めるのは、大分県で活躍するシンガーソングライターの中村慎吾さんだ。
リニューアルのきっかけを伺った。
「最初は、音楽やトリニータ、大分を愛する人たちのホームになれる場所、誰かを応援できる場所を作りたいという思いで始めました。飲食店でのバイト経験はありましたが、経営者として人を育てる経験もゼロのまま立ち上げたということもあり、経営面での壁にぶち当たることが多くありました。本音でお話すると、実は毎月40万円ぐらいの赤字で、自分の音楽活動の売り上げでそれを補填するということが長らく続いていて、さすがにこれでは続けていけないと感じることが増えていたんです。
有難いことに、『12-twelve-』は僕に会いにきてくださるお客様が大半で、だからこそ僕もお店に毎日立ち続けていましたが、そういう意味でも、限界が近かった。だからこそ、純粋に”飲食店として戦えるお店づくり”をまずはしっかりしなくてはと思ったのが、最初のきっかけでしたね」(中村慎吾さん)
お客さんも定着している中での大幅なリニューアル。当然、葛藤もあったという。
「とり天や、チキン南蛮定食などのランチが元々評判が良かったこともあり、さらに大分の郷土料理の飲み食べ放題のお店がそもそも大分に少ないということもあり、皆さんがどこに行く?となった時に飲食店として第一候補に挙がるお店を目指そうと思いました。また5番街は、都町に比べると、早めに閉まってしまうお店も多いので、二次会で使えない店も多い。
しっかり5番街で、一次会でも二次会でも対応できて、満足感のある大分の味を楽しんでもらえる仕組みを考える。そうすることで、地域貢献にもつながると考えました。僕自身、いまだに店には立ち続けてはいますが、リニューアルして大衆居酒屋にしたことで、”僕に会いにくることで成立するお店”から、”誰もがお腹と心を満たすために来たくなるお店”という属人性を捨てて、仕組みの中で回るお店づくりを目指しています」(中村さん)
『12-twelve-』時代は、音楽やトリニータ、食、中村さんに会える場所という様々な要素が一つにまとまったお店だったが、リニューアルしたことで、コンセプトを分散させることにしたのだそう。
『12-twelve-』のコンセプトを分散させる形で、『豊後郷土愛酒場 鶏王』と同時期にオープンしたのが、人と人の繋がり、コミュニティーを重視したコンセプトのバー『FUNAI PUB 12-twelve-』だ。
コンセプトも営業時間も違うお店を系列店として運営することで、5番街だけで夜の遊び場としての文化を育てるという狙いも中村さんにはあるようだ。
ちなみに私もオープンして1ヶ月後に、『豊後郷土愛酒場 鶏王』に知人とともに伺い、大分の味をたらふく楽しんだ。りゅうきゅうに、とり天、豪快唐揚げ、ニラ豚、トリニータ丼など大分の味力満載で、どの味付けも美味しかったので、ついつい無理して食べてしまったほどだ。

人気のニラ豚

大分といえば椎茸!
コースは食べ飲み放題プラン(60分3,000円、無制限4,200円)、単品飲み放題プラン(サク飲み王道コース90分/満喫プレミアムコース2,490円)、お席でゆったりプランというフード&ドリンクの単独注文プランの3つがある。
すでにお客さんからは、「この値段で、採算とれるの!?」と、満足感ゆえの驚きの声も多く上がっているという。だが、味へのこだわりだけでなく、経営者としてまだまだアップデートも模索し続ける日々だと中村さんは語ってくれた。
「オープンして3ヶ月目になりますが、有難いことにTikTokでお店を紹介する動画がバズって、8月は平日でも満席状態でした。オペレーションが育ちきらない状態ということもあって、クレームなども頂いてしまうこともあったのですが、でも最初から大変な時期を経験して、ついてきてくれたバイトの子達も含めて、面構えが違うんですよ(笑)ただ、味付け一つとっても、じゃあバター大さじ1という感覚も、多めに取る人もいれば、少なめに取る人もいる。微々たることですが、それによって味やコクが変わって
『12-twelve-』のコンセプトを分散させる形で、『豊後郷土愛酒場 鶏王』と同時期にオープンしたのが、人と人の繋がり、コミュニティーを重視したコンセプトのバー『FUNAI PUB 12-twelve-』だ。
コンセプトも営業時間も違うお店を系列店として運営することで、5番街だけで夜の遊び場としての文化を育てるという狙いも中村さんにはあるようだ。
ちなみに私もオープンして1ヶ月後に、『豊後郷土愛酒場 鶏王』に知人とともに伺い、大分の味をたらふく楽しんだ。りゅうきゅうに、とり天、豪快唐揚げ、ニラ豚、トリニータ丼など大分の味力満載で、どの味付けも美味しかったので、ついつい無理して食べてしまったほどだ。
コースは食べ飲み放題プラン(60分3,000円、無制限4,200円)、単品飲み放題プラン(サク飲み王道コース90分/満喫プレミアムコース2,490円)、お席でゆったりプランというフード&ドリンクの単独注文プランの3つがある。

九州の味を楽しめる果実ドリンク
すでにお客さんからは、「この値段で、採算とれるの!?」と、満足感ゆえの驚きの声も多く上がっているという。だが、味へのこだわりだけでなく、経営者としてまだまだアップデートも模索し続ける日々だと中村さんは語ってくれた。
「オープンして3ヶ月目になりますが、有難いことにTikTokでお店を紹介する動画がバズって、8月は平日でも満席状態でした。オペレーションが育ちきらない状態ということもあって、クレームなども頂いてしまうこともあったのですが、でも最初から大変な時期を経験して、ついてきてくれたバイトの子達も含めて、面構えが違うんですよ(笑)ただ、味付け一つとっても、じゃあバター大さじ1という感覚も、多めに取る人もいれば、少なめに取る人もいる。微々たることですが、それによって味やコクが変わってきます。
そういう細かいところを僕自身しっかり教えられていなかったので、少し余裕ができた今は、オペレーションや接客対応だけでなく、ドリンクやフード一つ一つの作り方をしっかり見直して、どんなに忙しくても対応できるようにお店のベースの力を底上げしたいと思っています」(中村さん)
怒涛の8月を終え、新規のお客さんはかなり増えたというが、ここから年末にかけて、リピーターをいかに増やしていけるか?が課題だという。
経営者としての顔を見せてくれた中村さんだが、音楽活動も精力的に続けている。両立は大変ではないのだろうか?
「音楽は届けたい人に届かせるまでに、時間も労力もお金もかかりますが、でもその届いた瞬間、一瞬の輝きの力はとてつもない。その輝きの素晴らしさを知っているからこそ、続けられているのだなと思いますが、飲食店はその場ですぐにお客さんのリアクションが返ってきます。だからこそ両方の軸があることで、互いの場で経験したことを互いに還元しあっていけてると思います。例えばずっと音楽活動だけしていると視野が狭くなって、アイデアが浮かばないということもありましたが、飲食店の経営の中の経験値が、自分を人間として育ててくれて、その中で関わる人を通してインプットになって、自分の中のエゴとかを知れたり…。そういう場所が増えたからこそ、音楽活動でも想いを凝縮できるようになったと思います」(中村さん)
二つの居場所を通して、人間的にも大きく成長できたという中村さん。
そんな中村さんには、すでに来年の目標があるようだ。
「大分愛を追求して、大分の中でやれることをたくさん増やして、経営の仲間をワンピースみたいにどんどん増やしていきたいですね。常に挑戦できるものを探していた人生なので、日々大変ですが、信頼できる仲間と共に、成長できていることも嬉しい。『豊後郷土愛酒場 鶏王』も日々、アップデートをしていっている最中なので、オープン間もない時に来てくださった方は、また年末あたりにお越しいただけたら嬉しいなと思っています。その時は、さらに成長したね!と言っていただけるようなお店になっていると思います。また色々と研究して、企業努力を務める中で、来年は3店舗目をオープンできたら…とも考えています!」
常に挑戦を続ける人は、誰かの居場所を生み出す強さを手にすることができるのかも知れない。
10月からは鍋のメニューも始まるというので、また私もプライベートで大分の味を『豊後郷土愛酒場 鶏王』で満喫しようと画策中だ。
取材・文=SALLiA
電話:097-511-3886
営業時間:12:00–22:00
駐車場:なし
HP:https://www.instagram.com/toriou_oita
大分県/大分市/府内町/鶏王/トリニータ/中村慎吾/FUNAIPUB12-twelve-/郷土料理
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