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大分県には、全国各地から様々な移住者の方が集まっています。
この連載記事では、それぞれの移住のきっかけや、今の暮らし、移住してよかったこと・こまったこと、今後のビジョン、住んでいる各市町村の支援情報など、移住者のリアルを取材していきます。
運営:大分県
制作:おおいたインフォメーションハウス株式会社

「大分(だいぶ)、変わる おおいた移住・・Dive to Change・・」とは?
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<移住者メモ>

お名前 塚田 則子 (つかだ のりこ)さん
出身地・前住所 千葉県・神奈川県川崎市
現住所 別府市
年齢 30代
職業 宿泊業

幸せの定義を考え生まれた
移住という答え

-移住のきっかけを教えてください。
ほかの移住者の方と比べると、私にはこれという明確な理由が思い浮かばなくて。「いろいろなことが積み重なって」、という表現が近いのかもしれません。父親の仕事の関係で小さな頃から引っ越しが多く、幼稚園に2回、小学4~6年生の間に4回転校しました。中学生になると父親が単身赴任に切り替えましたが、私は“ひとつの場所にずっと住む”という経験がないまま人生を過ごしてきたんです。それでも昔は都会の方が好きで、家族旅行で田舎に行くよりもテーマパークで遊ぶ方が楽しいと思っていましたね。しかし、19歳でアメリカに留学すると、土地の広さもあるのかアメリカは都市部以外は思っていた以上に田舎でした。海外の人は休日にバーベキューをするか、ビーチや公園でのんびりと過ごすパターンが多くて、私自身も3つの州を転々としながら6年ほど海外での生活を送るうちに、軽ハイキングをはじめとする自然と触れ合う日々の過ごし方に惹き込まれていきました。そして25歳の頃に帰国。その後は都内の会社に勤めていたのですが、当時の上司に勧められて登山を始めてみるととても楽しくて。アメリカでの生活で、自分の中に“自然が好き”という軸ができていたのだと思います。それからは都内で仕事をしつつ、休みになると自然を求めて山梨や長野まで遊びに行く、という生活が当たり前でした。

-そこから移住の検討を?
そうですね。満員電車に揺られて勤務先に向かう生活に疲れ、週末になると癒しを求めて遠方を訪ねていました。しかし都内近辺の高速道路の混雑はすごくて、普通なら2~3時間で帰宅できるところが、渋滞で4〜5時間かかってしまうこともあって。そしてまた月曜になると、満員電車で職場に向かうわけです。果たしてこの生活は自分自身に合っているのか?と疑問に思いました。
偶然、テレビ番組のコメンテーターが、“今の人は目的もなく東京に住んでいる”という話をされていて。確かに私も東京でやりたいことがあるわけではなく、なんとなくその近くに住んでいたから就職も都内で…という理由で、今この選択をしているなと。そこで改めて“自分自身が送りたい生活”について考えたときに、東京にこだわる必要がないと気がつきました。それが2022年、34歳の頃ですね。

先延ばしにできる目標だからこそ
多くの候補地を持たず期限を決めて

-そこからの行動は?
別府市に来たのが翌年の2023年です。だけど、田舎に住みたいと思った、と言うと自分の中では少し語弊があって。アメリカにいた頃、ワシントン州とオクラホマ州、ロサンゼルスにいたのですが、特にウエストLAの雰囲気が好きで。日本人からすると都会的なイメージがあると思うのですが、実は栄えている場所はダウンタウンくらいで、それ以外はとても静かな街です。おしゃれなカフェやレストランがありつつも、多くの人はビーチでリラックスして過ごしていて。そういうところが好きだったので、ロスのような街に住みたいなと思っていました(笑)。まず移住先として思い描いたのは小都市。なおかつ海があり、山を近くで見ることができたら良いというイメージでしたね。

-候補地はいくつかありましたか。
初めに思い浮かんだのが六甲山のある神戸でしたが、実際に足を運んでみると少し都会過ぎました。次なる場所を探す条件で、雪が降る地域は慣れてなくて避けましたね。なんとなく晴れが多いところに住んでいる人の方が陽気だと思ったのと、私自身、あまりに寒いのは嫌ですし(笑)。すると日本海側のエリアは選択肢としてなくなり、次に、海ではないけど琵琶湖のある滋賀県はどうだろうと考え、移住サイトから連絡を取り、現地の方にアテンドをしてもらうことにしました。でも移住を決心するまでには至らず、3番目に自分の中に浮かんだのが大分県でした。

-大分には一度も来たことがない状態で、移住を決めてしまったということ?
はい(笑)。ダラダラしていると気持ちが冷めてしまう気がして。そこから大分に行くと決めた後、東京の丸の内の近くに移住者向けの情報を発信する『ふるさと回帰支援センター』というところがあり、そこで色々と相談しました。地図を見ながら説明してくれたんですが、地名がひとつもわからなかった記憶があります。登山が趣味なので九重連山のことは知っていたのですが、あの当時は大分の山ということさえもちゃんとわかっていませんでした。登山ブロガーの方の記事で“ミヤマキリシマで山肌がピンク色に染まる時期がある”と書いてあっていつか見てみたいと思っていたので、山登りの面でもいい移住先でした。

-土地勘のない場所で住まいや仕事を決めるのは大変だったのでは?
大分に移ると決めてから、プログラミングを学びながら移住を目指す「おおいたIT移住プロジェクト」がありそちらに参加しました。このプロジェクトは毎週大分に住んでいる講師の方とお話しながら、勉強しつつ移住相談に乗ってもらえるものでした。この中に、対面で受講フォローや移住に向けたサポートを行うスクーリングの旅費が含まれていました。私はそのスクーリングのタイミングに合わせて仕事の面接を組み込み、就職活動をしました。そのため初めて大分を訪ねた日は観光の要素は全くなく、必要なことを済ませていたら終わってしまいました。大変でしたがこのプロジェクトは移住期限が決まっていたので、能動的に動けましたね。

自らの理想を断捨離して
ベストではなくベターな選択を

-最終的に別府に住んだのは?
当時SUPにハマっていて、住みたかったエリアは別の場所でした。しかし、情報収集をするうちに選択肢としては薄れていってしまって。断念した理由は仕事を見つけられなかったから。実は大分に移住する準備で、一番辛いと感じたのが、勤め先を探すことでした。私は以前、貿易会社で働いていたのですが、大分では前職のスキルを生かす場所がなく、活かせたとしても東京と比べて給料はかなり下がってしまいます。ずっと大分にいるのならその水準で良いのかもしれませんが、長い目で見ると、業界にこだわった就職活動は難しいのかな?と悩みました。結局、給料水準をベースに考えると、就職先は全国展開があるホテルにしました。勤め先の規定に、住まいは徒歩圏内、もしくは自転車通勤ができる範囲内という項目があり、自動的に移住先は別府になりました。

-目的があったわけではなく、就職先の関係で結果的に別府市になったと。
はい。私にはこれという夢があるわけではなく、その時その時の選択で生きてきた結果が今なので(笑)。別府に住みたかったわけではなく、いろいろと調整を重ねるなかでこの場所にたどり着いたという感じです。移住にまつわる理想全てを高い水準に持っていくのは難しいので、自分の中の優先順位を決めることが大切だと思います。

-別府での暮らしはどうですか。
街全体がコンパクトでちょうど良いです。遠くにいかなければ何かがないわけではないし、コンビニ・スーパーもたくさん。生活する上での困りごとは全くありません。APUの学生さんや移住して来られた方、海外からの観光客も多くて、来たばかりの頃、外国の方が音楽を大音量で流しながら海辺を自転車で走っていて、ロサンゼルスを少しだけ思い出しました(笑)。自由な街ですね。

-別府での生活で驚いたことはありますか?
“ジモ泉”に初めて行ったとき、脱衣所と湯船の仕切りなくて驚きました(笑)。だけど慣れてしまった今では、疲れたときに入りに行くぞ!みたいな。近くにあるとうれしい存在です。

-別府の人たちはどうですか?
いい意味で良い距離感でいてくれますね。近すぎず、かと言って冷たいわけでもない。ジモ泉では挨拶したり小話したり丁度良い距離感で過ごしやすく、東京から来た人も馴染みやすいと環境だと思います。

-移住を検討している人の中には、コミュニティーについての心配ごとも多いそうですが?
私は転校生という立場が多かったのもあり、1人でも基本楽しく過ごせるタイプです(笑)。知り合いがいる・いないという環境面で気をもんだことが今までなくて、それこそ移住先に知人がいるということは、私にとってメリットばかりではないと思います。移住の前に知り合いをつくってしまうと、その人が良かれと思ってくれるアドバイスはむげにはできないじゃないですか。そんな部分が少し窮屈に思ってしまうんです。「私はこうする!」と決めた後にできた繋がりならば、最初から私の考えに賛同してくれている人なので、そういった関係性の方が心地よいと思います。

-例えば移住前からの趣味であった山登りなどのコミュニティーの中で知り合いの輪を広げる、とういうイメージですか?
そうですね。一緒に山登りをしている人たちは、私が移住の選択をしたことに対してポジティブなんですよね。“楽しそうだね”、“大分って面白いよね”と前向きな言葉を交わすことができます。だから、そういう人達と関係性を築いていけば、いいかなと思います。

-最後に現在の夢を教えていただけますか。
うーん、特にないかもしれません(笑)。だけど今、社会保険労務士という国家資格取得を目指しているので、合格に向けて頑張りたいですね。勉強に疲れたときはサウナや温泉でリフレッシュしています。あとは夢ではないですが、大分の温泉の魅力がもっと旅行者の方に伝われば良いのに、と思うことがあります。宿泊先のホテルで入浴する方がほとんどなので、せっかくなら別府ならではのジモ泉や色々な泉質のお湯を楽しんでもらいたいですね。

大切なのは自分自身の優先順位をしっかりと見極め、与えられた選択肢や限られた環境の中でベターを積み重ねていくこと。ベストを選ぶことにより決断が遅れたり、時に柔軟性を失ってしまったり。シンプルなようで難しい、そんな決断を積み重ねた先にこそ開く移住の扉もあるようです。

塚田さんに聞いた、別府市のおすすめ4スポット

①BEPPU ROJIURA STAY & SAUNA(ロジウラサウナ)

JR別府駅の近くにあるサウナ付き宿泊施設。立ち寄りのみの利用もできるため、資格の勉強に行き詰まったときは汗を流しに通っています。利用頻度は1カ月に1〜2回ほどですが、身体がすっきりと軽くなって気持ちが良いですよ。

BEPPU ROJIURA STAY & SAUNA(ロジウラサウナ)
住所:別府市駅前町9-14
電話:0977-25-0100
営業時間:13:00~20:00(最終受付18:30)
定休日:なし
駐車場:なし

②豊山荘
疲れを感じたらよく向かう場所で、私は400円で入浴できる大浴場がお気に入り。硫黄の匂いがするのに、お湯は無色透明のアルカリ性というところが珍しいと思っています。旅館にいる猫もかわいらしく、飲泉もおすすめです。

豊山荘
住所:別府市小倉4組
電話:0977-21-8080
営業時間:13:00〜18:00※土曜〜15:00
定休日:水・木曜
駐車場:15台

③ Beppu Sake Stand 巡(ベップサケスタンドジュン)

女性1人でもふらりと立ち寄れる雰囲気が好きです。このお店で、どぶろくの美味しさを知りました。店員さんもお酒に詳しくて、いろいろ教えてくれます。休日にちょっと一杯、最高の幸せですね。

Beppu Sake Stand 巡(ベップサケスタンドジュン)
住所:別府市北浜1-1-1
営業時間:12:00~20:00
定休日:水曜
駐車場:なし

④別府湾

別府湾は朝日の名所で、本当に美しい朝を迎えることができます。大分は海に山に自然のランドマークがたくさんある街です。

別府湾
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大分県/別府市/移住/田舎移住/おおいた暮らし/自然/サウナ/山登り
〈別府市関連サイト〉
●別府市移住支援ページ
https://www.city.beppu.oita.jp/sisei/ijyuu/detail1.html

〈大分県への移住に関するお問い合わせ先〉
大分県 おおいた創生推進課
電話:097-506-2038
mail:a10113@pref.oita.lg.jp
受付時間/8:30~17:15( 土・日曜、祝日を除く)

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