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別府のおもしろサブカルワールドへ突入。そこで見た戦隊ヒーローの知られざる苦悩とは…?落合商店の週末㉚
日々悪の組織と戦いながら、週末はデパート屋上のヒーローショーで子供たちに夢を与える落合商店ゴレンジャー。
今週末は久々にヒーローショーも無くて、悪の組織からもご丁寧に少し早い年末年始休暇の案内がFAXで送られてきた。久々のオフを満喫できる週末だ。(現時点では11月中旬)
こんな日はクールで知的というイメージから俺を開放させてやるんだ。
5人の中じゃサブリーダーみたいなポジションで、アカレンジャーにリーダーの座を譲ってやってるけど…本当は俺も真ん中に立ちたい時だって正直あるし、いや、実際立てるんだ。でもあいつの圧倒的なリーダーシップだけで真ん中を譲ってるようなもんだ。
キレンジャーのあのおバカキャラが時々羨ましくもなる。俺があんなバカやっても誰も笑ってくれないし、寧ろ笑えない。
アオレンジャーを演じるのもなかなか辛いものがあるからさ、みんなに会わないで一人、本当の自分を取り戻す時間も必要なんだ。 俺、本当はクールで知的なんかもううんざりだからさ…。
そんな俺、実は密かにサブカル好きなところがある。 ガードレール下なんかもう大好きで、よく歩くんだよ。 別府のガードレール下なんか、いいよね。ちょっと高円寺みたいでさ。
ここなんかもう、そんな雰囲気漂い過ぎてて草…。(←ずっと使ってみたかった表現なんだけど…合ってる?)

別府駅から亀川方面へ少し歩けばここ、北高架商店街へと繋がる
いやぁ、わくわくするね。俺が俺を取り戻す瞬間だよ。 この雰囲気、たまんない。
おっ!?さっそく何やら面白そうな店発見。

『KURUKURU』かぁ…。なんか面白そうな感じするし、入ってみるか。
これもアオレンジャーのイメージを払拭するためだ。 そして新しい自分を見つけるために。

すげー、ボタンがたくさん売ってあるじゃん。今度飽きた服のボタンを付け替えてみようかな。ボタンを変えるだけでも服の印象変わるからな。
何だこれ?今まで俺の中になかったテイストでいいな。てか、キレンジャーが持ってるやつじゃん。多分アイツここ来てるわ。

うわー、ここらへんモモレンジャーとか好きそうだな。

これはミドレンジャーっぽいな。てか、むしろアイツ作ってんじゃね?

「KURUKURUタオル」か…デザインの脱力感がいいな。アカレンジャーもこれくらい肩の力抜けってんだよな。いつも力みすぎてんだよ、アイツは。

おっ、なんかドリンクも頼めるのか。
なんだかんだ、やっぱり俺にはこの古本コーナーがしっくりくるみたいだな。 知識欲が疼くぜ…。

冊数は多くはないが、面白いラインナップの古本が棚に並んでいる
まったく、オフの日だと言うのに。 やっぱり俺は根っからのアオレンジャーなんだな…。
珈琲でも飲みながら古本を漁るか。
「すみません、珈琲ください」
「はーい、ありがとうございます」

店長の山中さん
カウンターから現れた女性の雰囲気がとてつもなくこの場所にマッチしていて、何かいいな。…と思いつつもどこか既視感が残った。
山中さんの話しを聞くと、大学時代に大阪から別府へ。 周りにはクリエイティブな、そして一風変わった人が多かったのだそう。
「それぞれのカラーがあって、みんな揃ったら何か面白いことができそうと思ったのがこのお店の始まりです。」
そしてその人たちは好きなことで自由に生きていたようで、どこか上手く人生のレールから自ら外れた生き方をしていたようだ。
「学歴社会がまだ色濃く残りますが、それが合っている人はそれで良いとして、これからの時代は多様な生き方ができると思います。それぞれが持った個性、みんな違うカラーを持って生きているので、無理に合わない環境に自らを当てはめようとせずに、自分が楽しいと思える環境でそれぞれのやり方で生きられたら最高だなと思っています」。
やはり別府は大分県の中でも面白い人が多いようだ。 そんな人たちから刺激をもらったように、今の若い世代の人たちにも刺激を与える立場としてこの別府のカルチャーを受け継いでいきたいという考えを感じることができた。
珈琲を飲みながら古本漁りに夢中、いつの間にか閉店の時間だ。
「すみません、こんな時間まで。これください」。

山中さんは、本をサントリーワインの紙袋に包んでくれた。この紙袋も当時のものだという。
包み紙ひとつにしても、このようなサービスがお客さんの心をくすぐっているのだろう。
渡してくれたその時だった。
「ほんとあんた、真面目よね。プライベートでもそんなだと息詰まらん?」
「えっ?あ…!あっ!!!あ~!!!おま…初代モモレンジャー!何してんだよ。」
「何って、大学卒業したと同時にモモレンジャーのバイトも卒業してこの店やってんのよ。あんただけやけん。知らんの。」
「えっ、えっ…え~っ!!!?まじっすか?てかお前、何一つピンク着てないやないかい!」
「あんな、世の中いろんな色があるんで。ゴレンジャーのバイトも卒業したし、他の色も着たいわ。プライベートでも青着てるの、あんただけやけん。まぁそこがあなたのいいとこなんやけどさ 」
嫌だ嫌だと言いつつも、俺はどこか自分に酔っていたようだ。
クールで知的、2枚目という生まれ持った素質のアオレンジャーの自分に…。
そうか…世の中には他のカラーもあるよな。
だからこそ、この初代モモレンジャーの店の中はいろんなカラーを持った作家がそれぞれのカラーを活かして作った作品が売られてるんだな。
そしてそれらの作品は無理をして作ったというような雰囲気はなく、それぞれの作家が楽しみながら表現をした結果の完成形なのだと思った。別に誰になろうとも他の色になろうともせず。そして1つの色だけに固執することもなく、多くの色を取り入れて混ぜた結果、他の誰とも違うその人の色ができるのだと。
「モ…モモレンジャー…じゃなかった、山中さん…俺も青以外の自分を知りたいっす…」
「ほなあんたまずは明日から青い服以外を着ない」
「あ…青以外持ってないっす…。どしたらいいっすか?」
「オオイタドリップの落合商店の週末でいろんな古着屋紹介されちょーけん、それ見て他の色の服買いよ。今の自分を壊さない!」
こうして後に『愛の戦士レインボーマン』が生まれることとなる。(若い子誰も知らんやろ…)
ん~…戦隊ヒーローも人間関係とか嫉妬に悩んだり。無理して求められるキャラを演じながら悪の組織と戦って…いろいろ大変なんやな。表に出さないヒーローの悩みを垣間見たような。握手を求めようと思ったけど、今回はそっとしておこうかな。いつも地球の平和を守ってくれてありがとう、アオレンジャー。

※そしてこの取材後の2026年になってすぐ、KURUKURUは近所に移転、更にパワーアップした。移転先の詳細は以下。

現在の場所。かなり見つけにくいのでSNSを見てから出かけよう
営業時間:11:00~17:00
定休日:不定
駐車場:なし
HP:https://www.instagram.com/kurukuru_market_beppu/
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