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豊後大野市(犬飼~三重)を歩く。歴史と自然、そして人との出会い。【落合商店の週末㉘】
土曜の朝7時前。雨の心配があったが、雲の隙間から陽がさしてきた。このまま天気がもってくれることを願い、「どんこと花火の町」である犬飼の商店街を歩く。平日とは違うであろう土曜日の朝の静かな時間が流れていた。その中で1件の歴史を感じさせる建物に目が止まる。

『合名酒舗』という酒屋だった。ちょうどお店の方がいたので話しを聞いてみた。築100年を超えるという建物、壁面には特徴的な汚れが。

その理由は戦時中に遡る。真っ白の壁だと目立ってしまい、空襲に遭う確率が上がってしまうので当時わざと汚すことで乗り切ったそう。息子さんが丁寧に説明してくれた。
被害に遭わないための苦肉の策だったのだろう、壁を汚したかったはずはない。その名残が今、戦時中のリアルを伝える数少ない建築物として残っている。
息子さんは転勤で県外にいるそうだが、この日は花火大会とのことで帰郷していた。
お母さんが「花火大会の準備で散らかってるけど…。」と笑いながら迎えてくれた。普段は近所の方がこのテーブルを囲んでお酒を楽しんでいるそう。

花火大会の準備中で荷物が置かれていたが、普段は地元の方がお酒を飲む憩いの場として使われている
店内で売られている缶ビールやお菓子と共に、おでんやとり天、やきとりなどで盛り上がっているのだろう。隣接スペースはカウンターも併設されていた。

そして毎月第2土曜日は肉の直売所で朝市があり、午後からはお店の前でバーベキューをして楽しんでいるようだ。

この朝市を息子さんが発案、今では商店街の方々も協力し犬飼の毎月恒例行事となっている。
河川敷を散策し、旧犬飼港へ。

江戸時代初期に川港として造られた旧犬飼港
当時この川港が物流の拠点となり栄えたそう。足場の悪さを改善するために、阿蘇火砕流が冷えて固まった溶結凝灰岩の切り石を敷き詰めて造られた。是非犬飼へ訪れた際には、河川敷まで降りて江戸時代の遺跡を見ていただきたい。
犬飼から三重へ向かう途中の橋の上、川と緑の風景が綺麗だった。この風景が豊後大野、犬飼~三重の好きな理由。このエリアの風景が好きになったきっかけが、『道の駅みえ』にある。

『道の駅みえ』
道の駅駐車場から眺める風景『江内戸の景(えないどのけい)』。

穏やかな風景が目の前に広がる。今日は時間がある、あの場所まで降りて風景の中に入ってみよう。林道を抜けてたどり着いた橋の上、水面に映る山と白鷺たち。

橋の上から道の駅を見上げ、風景の一部になったことを確認。上に戻ろうとしたところ近くに『大迫磨崖仏』があることを知り、向かってみた。
階段を上り目の前に現れた大迫力の大迫磨崖仏。

息を飲んだ。無言の圧力と空気の違いに、少し恐怖を感じたほど。その流れで『菅尾磨崖仏』へ。

こんな文化財がありながら通り過ぎていたのか…。どこか神聖な雰囲気で大迫磨崖仏とはまた違う空気感。
岩の壁面を削り作られたこれら磨崖仏は、遥か昔の平安時代。この場所に立つことで、遠い過去から続く月日の流れと繋がることができるように思う。菅尾磨崖仏から三重の中心部へと移り、毎回通る度に気になっていたリサイクルショップへ。

メインストリート沿いのリサイクルショップ『むくむく』
店内は古着やアクセサリー、レトロ雑貨をはじめ様々な商品で溢れていてかなりの見応えがあった。

画像はほんのごく一部で様々なジャンルの商品が陳列されている
多種多様な商品、お宝が眠っているに違いない。探し始めると恐らく止まらなくなりそうだ。お金と時間に余裕がある時にまた…と思い店を後にする。
時間に気付き、帰路に就く途中に再度道の駅へ立ち寄る。先程はオープンの時間前だったこともあり、片手で数えられる程だったが多くのお客さんで賑わっていた。『道の駅みえ』は野菜の直売が人気らしい。

写り込みに配慮しての写真で、実際にはもっとお客さんがいて売り場面積も広い
中には宮崎ナンバーの車も。更に毎週末、光吉から『阿部甘商店』が出店しているそうだ。

ドライフルーツやヘルシースナックを販売している
試食で頂いたレモンのドライフルーツは絶品だった。最後に写真を撮りたいなと思っていると、「撮りましょうか?」と一人の女性が声をかけてくれた。
大阪から数年前に豊後大野へ移住されたという池田さん。聞けば豊後大野市観光協会に勤めているという。「江内戸の景」が好きなことを伝えると、「春分の日と秋分の日にここから見える夕陽が綺麗なんです。川の水面に映りこむんですよ」と教えてくれた。

大阪から移住した池田さんも、三重の風景が気に入っているそう。『ペーパームーン』というお店のピザがお気に入りで勧めてくれた
今回も時間切れ。そもそも豊後大野は三重町、清川村、緒方町、朝地町、大野町、千歳村、犬飼町と5町2村が合併したので、とても広いのだ。1日でまわりきれない。今回探索したエリア以外の地域も次回再訪を誓った。
そういえば景色の他にも三重を通る楽しみがあった。お盆の時期に妻の実家への行き来の際に出くわしていた『らいでん祭り』。メインストリート付近で山車が出ていて綺麗で賑やかだった。しかし近年は見かけていなかった。
調べてみたところ、後継者不足などの理由で20年の歴史に幕を下ろしたそうだ。皆楽しそうにしていたあの風景を毎年見ていたからこそ、残念に思う。高齢化や、資金繰りなど現実的な問題もあるのだろう。しかし、いずれ承継したいという若者の団体が現れた時には再開させたいと書かれていたので、切に復活を願う。

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ドリップ編集部
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