大分のおいしいネタ、抽出しました。

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「おじいちゃんの働いていた場所で、まさかカフェを開けるなんて」

山と川に囲まれたのどかな場所。このポスト、まだ現役バリバリです

大分市中心部から車で50分ほどかけて到着したのは、豊後大野市大野町・中土師(なかはじ)という地区の一角に佇む、『ブルーマーケットハジポスト』。

2016年に旧土師郵便局を改装し、人々の交流の場、文化発信の拠点として新たによみがえったコミュニティスペースです。このノスタルジックな雰囲気漂うステキな空間で、土曜日だけお店を開けるのが、今回ご紹介する間借りカフェ『HARIYO(ハリヨ)』です。

バイカラーの壁が印象的。椅子や引き戸、金庫は、郵便局時代のもの

店を切り盛りするのは、藤田さん姉妹。妹の千恵美さんが、当時、カフェオーナーを募集していた『ハジポスト』の存在を知り応募したのがきっかけ。なんでも、母方の祖父が土師郵便局で働いていたことから、この場所にご縁を感じたのだと言います。一度は選考から外れてしまったものの、ある日突然、現オーナーである武藤尚美(以後、なおみさん)さんから連絡が。

それから、あれよあれよという間に、念願のカフェを開けることになったというから、千恵美さんが感じたご縁に間違いはなかったんだなぁ、としみじみ。

おじいさまもここで働いていたかと思うと、関係のない私でも何だか感慨深い

ちなみに店名は、ネパール語で“緑、自然”という意味なのだそうです。「自然体でリラックスした時間を過ごして欲しい」という千恵美さんの願いどおり、店内にはのびのびと過ごす子どもたちの姿や、楽しく談笑するお母さんたちの姿が。

女子心をくすぐる、手間ひまかけたごちそうランチ

おいしいのはもちろんのこと、女性にとっては写真映えも大事!

そんな心温まる空間でいただいたのは、「本日のランチ」900円。旬の味覚を盛り込んだ手作りのおかずが並ぶワンプレートは、彩りがよく、栄養バランスもバッチリ。毎週、2人で何を作るか相談しながら、分担して仕込みを行うそうです。プレートの横に添えられた「もち麦と春野菜のスープ」は、プキプキとしたもち麦の食感と、旬菜の旨みが溶けだしたとろみのあるスープが絶妙にマッチ。はぁ~、満たされるぅ。

メインのネギ塩チキンはボリューム満点! グラタンの中身はなんとお豆腐

 

「今日は何かな?」と手書きのメニュー表を開くのも楽しみのひとつ

ちょうど食べ終わる頃、「良かったらどうぞ」と、お姉さんの真由美さんが出してくれたのが、試作品の「パンナコッタ」。千恵美さん作とのこと。一口食べた瞬間に、「採用!」と叫んだのは言うまでもありませんが(笑)。

タイミングが良ければ、試作品のスイーツが食べられるかも?

食後のスイーツを楽しんでいると、『ハジポスト』オーナーのなおみさんが到着。ちょうど入口付近で会話に華を咲かせていると、どこからか視線を感じる。なんだろなぁと思い、扉の外をのぞくと…まぁ!

なおみさん家のリンダさん。なんだこの哀愁ただようつぶらな瞳は

なおみさんの愛犬・リンダが「あたちを中に入れてくだしゃい」と目で訴えていましたよ。ギョギョかわ…! そんな愛されワンコと外で戯れたり、パシャパシャ写真を撮っていたら、千恵美さんから何やら気になるお話しが…。

なんと、5月に間借りカフェから自前カフェに昇格します

笑顔のステキな藤田姉妹。エプロンはお母さんの手作りなのだとか

「実は、5月予定で正式にカフェをオープンすることになりました」と千恵美さん。…えぇ~~!? しかも場所は、豊後大野市ではなく、大分市戸次。これまたステキな物件と運命的な出会いを果たしたのだとか。4月中は、この場所で土曜営業を続けるそうなので、間借りカフェとしての『ハリヨ』を、ぜひその目に焼き付けてください。できたら、2人の今後も追っかけていきたいなぁ。

お土産に、焼きたての自家製パンはいかがですか?

常時4~5種類がそろう自家製パン。「塩パン」100円が一番人気なんだって

おいしいランチにスイーツ、ワクワクするお話しにおなかいっぱいになりながらも、別腹気分でおもわず買ってしまうのが、この自家製パン。この日も5種類の焼きたてパンがおいしそうに並べられていました。

お店には、お年を召した方たちが入れ替わり立ち代わりやってくるのも印象的でした。そして皆さん、ニコニコ笑顔! 千恵美さんいわく、「ご近所の方たちが、焼きたてのパンが食べられて嬉しい!って、毎週土曜を楽しみにしてくれているんです」と。そして、「子供の声が聞こえるのがいいねぇ、って喜んでくださるんですよ」とも。

きっかけや拠点、人の流れを生むことが、地域活性には必要なのかも

「そうか、これが限界集落の現実なのか…」と痛感したと同時に、そんな中で誕生した『ハジポスト』は、ご近所さんの心に灯りをともす貴重な存在なのだ、とあらためて実感。

ワークショップやライブ、映画鑑賞会など、さまざまな用途で使える『ハジポスト』。『ハリヨ』が新店舗へ移ってからは、日曜にカフェを営む男性が土曜もお店を開けるかも? とのこと。それ以外の平日には、この空間を貸し切って1日カフェオーナーをすることもできるので、「カフェをやりたいな」とか「私(僕)もこの地を盛り上げたい」という人は、ぜひなおみさんに連絡してみて。

(左)藤田真由美さん、(真ん中)武藤尚美さん、(右)藤田千恵美さん

この場所で、何をやるかはあなた次第!…私もカフェやってみようかな?

ゆったりとした時が流れる空間で、つかの間の癒しを満喫。お店を後にする頃には、心もカラダもふっと軽くなったような気が。生きているとうまくいくことばかりじゃないし、やる気が出ない日も…ある! そんな時は、日常からちょっぴり距離を置いた“間借りカフェ”に足を運んで、心のデトックスをしませんか?

笑い声が絶えない空間は、そこに居るだけで元気になる

 

 

HARIYO(ハリヨ)
住所:豊後大野市大野町中土師746 『ブルーマーケットハジポスト
電話:080-5202-8695 ※ブルーマーケットハジポスト直通
営業時間:11:00~16:00
定休日:日~金曜
駐車場:30台
HP:https://www.instagram.com/hariyo1025/

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