OITA Drip.

やってきたのは、鉄輪のメインストリート・みゆき坂。

昔『金龍地獄』があった跡地にその施設はありました。名前は『地獄温泉ミュージアム』。「温泉が、もっと愛おしくなる。」をテーマに掲げた、温泉を軸とするアカデミック・エンターテイメント施設なのだとか。いろんな視覚的な仕掛けなどもあるとのことなので、さっそく行って見ましょう！

カフェなども併設するミュージアム

カフェや中庭などは無料で利用できます

中は4つのセクションに分かれており、来場者自身が“温泉になる”体感ができるようになっています。

まずは「SCENE1　空からの贈りもの」。
部屋に入ると円状にイスが配されていて、中央に床面プロジェクョンマッピングがある造り。みんなでその映像を楽しみながら、温泉について学べちゃうんです。
雨水が地上に降り注ぎ、地面に染み込んでいき、温泉水ができる50年の旅をリアルな映像で綴ります。まるで楽しいアトラクションのよう。

新感覚な鑑賞は、年齢や国籍を選ばず大きな感動を生むことでしょう。

床面映像にリアルな映像が映し出されます

お次は「SCENE2　50年もの地中の旅」。
今度は真っ赤なお部屋です。複雑な地中の世界を進みながら、様々な温泉成分と融合。50年もの歳月をかけて貴重な温泉水になっていく様子を、入り組んだ迷路とアート性の高い演出で体感できます。

レースカーテンの織りなすドレープによる流体感のある迷路。何カ所かにスタンプ台が置かれています

様々な場所でスタンプを押していくことで、多様でオリジナリティーのあるカードが作られていきます

湯だまりを体験できるような部屋も。とてもフォトジェニック！

そして「SCENE3　人や文化との出会い」。
この部屋は温泉施設のような造り。泉源の近くで暮らしてきたからこそ生まれた鉄輪における地獄の文化、さらに外部からたくさんの人々が訪れ大転換を果たしてきた歴史を、湯場の中にいるかのようなシアターで辿ります。

まるで温泉にいるかのようなお部屋です！

最後は「SCENE4　今、そして未来へ」。

ここでは地獄文化の広がり、多様な新しい取り組みを継続的に発信している企画展示コーナー。サスティナブルな温泉文化の未来を考える取り組みなどを紹介していきます。オープニングは、服飾デザイナー・廣川玉枝さんによる『祭』の展示を開催します。

廣川玉枝　Photo: SINYA KEITA (ROLLUPstudio.)©︎SOMA DESIGN

photo by Takesi　Hirabayashi　©混浴温泉世界実行委員会

『海地獄』の社長でもある、千寿智明さん

今回『地獄温泉ミュージアム』を手掛けたのは、『海地獄』の5代目・千寿智明社長。

『金龍地獄』跡地の活用法について橋渡し役をしていた千寿さんは、マッチングしかけた事業者が撤退したことにより、「自分ならではの切り口でメッセージを発したい」と一念発起、自ら活用に乗り出したのだという。「鉄輪の街にとってプラスとなる活用をしたい！」という熱い思いからこの施設を作ったそうです。

施設には飲食できる『50CAFE』も併設。パティシエ江森宏之さんのスイーツやアイスクリームなども販売されています。

ソフトクリームは季節により料金が変動。これはかぼすと大葉。大分産いちごベリーツソフトもこれから販売予定

ここでぜひ食べてもらいたいのが、地獄蒸しで旨みをギュッと閉じ込めた「地獄温泉ヒナタドッグ」。別府で無添加のオリジナルソーセージは食べ応えたっぷり。別府市小倉の『ヒナタキッチン』（現在休業中）が監修しています。

無添加オリジナル「地獄温泉ヒナタドッグ」700円。見よ、このソーセージの迫力！

別府市『明石文昭堂』さんによる別府オリジナルグッズなども販売

鉄輪にある『冨士屋ギャラリー　一也百(はなやもも)』のコンフィチュールや『メゾンジブレー』江森シェフのゼリーなども販売

湘南の『27COFFEE　ROASTER』のスペシャルティーコーヒーの豆を使用したコーヒーが楽しめたり、別府ならではの雑貨が購入できるスペースも。

カフェスペースや中庭は、入館料なしで利用できるので、気軽に利用してみて！

別府鉄輪　地獄温泉ミュージアム

住所：別府市鉄輪字向ノ原321-1
電話：0977-84-7858
営業時間：9：00～18：00(最終入場17：30)※繁忙期は夜間営業あり
料金：高校生以上1500円、小中生1000円
※ほか団体割引、地獄めぐり共通券購入者特別割引などあり
定休日：なし　※年4回ほど休館日あり
駐車場：共有P利用※近隣の各地獄に駐車可
HP：https://jigoku-museum.com/

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